着物買取業者の公式サイトにある
「買取実例」では何万円、
何十万円の着物がありますよね。
有名作家物や伝統工芸品など
もともと高いものなら、
高く買取ってもらえそうです。
私が持っている着物は
一般的な着物です。
それでも購入時にはそれなりに
20万円以上したものも、
10万円前後の着物もあります。
リサイクルで買った数千円の着物も
ありますが…。
どのくらいで買取ってもらえるのでしょう?
そこで、今回は一般的な着物の
「買取相場」を具体的に調べてみました。
併せて、男性着物の相場や
高めに買ってくれる買取業者も
ご紹介します。
買取相場を知って、不用な着物類を
少しでも高く買ってもらいましょうね。
着物の買取相場! 種類別にご紹介
着物専門の買取店での全国の
「相場の目安」は次のようになっています。
着物の状態は「良い」が前提です。
- 小紋または紬6000~7000円
- 訪問着または付け下げ1万円
- 振袖1万円
- 色留袖または黒留袖6000~8000円
こちらは全国で有名な着物買取店5社の
「買取価格」を参考にしています。
「良い状態」というのは
汚れ・キズのない状態で、正絹等。
最近(過去10年以内程度)に
作られた着物です。
「良い状態」の着物は着なくなっても
「売る決心」はつかない人が多いですよね。
結局、売るのは、汚れがあったり、
10年以上経っている着物になり…
買取価格は低くなり、
買値がつかない(=買取不可)
になる場合も多いです。
なので、実際のところは
「あまりに安くて驚いた」
「買取価格には満足できなかったが
捨てるよりは良いので買取ってもらった」
となりやすいです。
買取業者のCMなどで見る
「高額の実例」は
「一般的な着物類ではない」と
考えておいたほうが無難です。
次の章では「高値で買取ってもらえる」
といわれている「大島紬の買取相場」
について調べてみました。
大島紬の買取相場は高いの?
紬着物は基本的に「普段着」です。
なので、どんなに高価な紬であっても、
格式高い席(結婚式・入学式など)、
茶道のお茶会などにはNGです。
普段着といっても、
おしゃれ着として観劇や美術館めぐり、
友人との食事会や同窓会などに
おすすめの紬着物は多いです。
着物に詳しくない方でも聞いたことがある
「大島紬」は紬を代表する絹織物の高級品。
着物好きな人に人気も高く
鹿児島県南方の奄美大島の特産品です。
機械織りや手織りなど
生産方法はさまざまなので、
価格は数万円~、50万、100万…など、
幅があります。
本来、紬の着物は
代々受け継がれていくほど、
生地もやわらかくなり、
着心地がよくなります。
ですが、買取ってもらう場合は
前章どおり「新品同様の状態が良い」
ものが高値で買取ってもらえます。
紬の着物買取の相場は
6000~7000円ですが(前章参照)
「大島紬」や「結城紬」は別モノです。
万単位の買取が期待できます。
※結城紬=茨城・栃木県が主な生産場
証紙、落款入りの共布等、
着物の証明になるものは
必ず一緒に査定・買取に出しましょう。
着物専門の買取店や業者は
「着物のプロ」ですので
証紙等がなくても「本物」と
見抜いてくれます。
ですが、「リユース」として販売する際に
証紙などの証拠がないと、
商品価値は下がってしまいます。
同じ状態の「大島紬」でも、
証紙があれば一桁違いで
買取ってもらえることもあります。
次の章では「反物の買取相場」について
ご説明しますね。
反物の買取相場は安くなる?
反物は一着分の着物を仕立てる布で、
巻物のような状態になっています。
反物は巾が37cm~38cm、
長さが12.4m以上です。
身長170センチくらいまでの
女性着物が1枚作れます。
正絹の反物は、着物の買取業者で
買取ってもらえることが多いです。
着物のように完成されていないので、
反物の種類や状態によっては
着物より高額買取も期待できますね。
相場の目安は正絹で
数千円~1、2万円です。
高いものでしたら数十万円になりますが、
素材(正絹・木綿・麻など)や
状態などにより、幅がかなりあります。
高額買取が期待できる反物
は次のようなものです。
- 状態が良い正絹
- 重い反物=匁(もんめ)の数が多い
- 有名作家ものや伝統工芸品(証紙付)
- 結城紬や大島紬など
「匁(もんめ)」の単位で
数値が書かれていれば、
その数字が大きいほど
絹を多く使用しています。
一般的には重い正絹の反物ほど
高級なので、高値で買取されます。
「証紙」は反物の保証書のようなもので、
有名作家のものや伝統工芸品でも、
証紙の有無によって買取額はかわります。
必ず一緒に査定に出しましょうね。
反物の査定・買取価格は幅があります。
買取業者に問い合わせても、
「実際、見てみないとわからない」
と言われる確率は高いです。
写真だけでの査定は
安値で提示される可能性は高いので、
現物を直接見てもらっての無料査定
をおすすめします。
帯の反物は仕立て上がりの中古の帯より
高値で売れる傾向があります。
「西陣織」や「博多織」などは人気
があるので、より高値買取が期待できます。
「仕立てあがりの帯の相場」
については次の章で詳しくご説明しますね。
帯の買取価格はいくらくらい?
一般的な帯(名古屋または袋)の
買取相場は6000~8000円です。
こちらも着物同様、基本的には
「状態の良いもの」ですが、
帯は多少難があっても値がつきやすいです。
昔から言われている言葉に
「着物一枚に帯三本」がありますが、
これは着物が一枚しかなくても、
帯が三本あれば、
着物三枚もっているのと同じくらいに
着こなしの幅が広がる、
という意味です。
なので、着物を着る機会が多い人は
帯を欲している人が多くいます。
高価買取が期待できる
帯の主な特徴は次の3点です。
- 西陣織、博多織の帯(証紙付)
- 折りシワやシミ、汚れがない
- 特徴ある柄(ひな祭りやクリスマスなど季節限定・
猫やフクロウなどの柄)
着物同様、有名作家物や伝統工芸品は、
状態や証紙の有無等によりますが、
数万~数十万円になることもあります。
証紙はもちろんのこと、
呉服店・有名百貨店などで
購入した証拠(伝票・包装)も
「帯の価値の信用」を高めますので、
帯とともに査定に出すことをおすすめします。
帯は締めて見えるところ(前やお太鼓)
にシワがあると、買取不可になることも多いです。
たたみ方に気をつけて保管しておきましょうね。
男物の着物は
一般的な女性着物より
高価買取が期待できます。
次の章では「男性物の着物」
についてご説明しますね。
男物の着物も買い取ってもらえる?
オリンピックを前に、
男物の着物も注目され、
人気復活の兆しがあります。
初詣、お祭り、観劇、美術館巡りなどで
着物姿の男性も多くなっています。
和の趣味で着物着用の
男性も増えてきていますね。
なので、
男物の着物の需要は高くなってきている
ので、着物専門買取店で
買取ってくれることが多いです。
男性着物の相場の目安は女性着物の
小紋~振袖と同様に6000円~1万円くらい
です。
着物の状態は良く、大きめサイズが前提
です。
有名作家物や伝統工芸品は、
数万~数十万円になることもあります。
高価買取してもらえる
男物の着物のポイントは次の5点です。
- 大きめサイズ
- 大島紬、結城紬、江戸小紋(証紙付)
- 紬のアンサンブル
- 羽織の裏など見えない部分に粋な柄がある
- 男性用の博多帯(証紙付)
女性着物と同様、
シワやシミ、汚れがないことも重要です。
「出張買取」などもありますが、
どこなら高く買取ってもらえるのでしょうか?
次の章で詳しく探っていきましょう。
着物の買取で高い業者といえば?
「御用聞き」という言葉を
聞いたことがありますよね。
昔の着物販売は「御用聞き」が主流でした。
なじみの呉服店が家に来てくれ、
反物選びから仕立てて、納品。
着物のお手入れ・加工もしてくれる。
古い着物は引き取って、手入れしたり、
新しい着物の足しにしたり…。
現代の着物買取では
「御用聞き」の買取りに近いのが
着物を専門に扱う買取業者(店)の
「出張買取」です。
「着物 買取」で検索すると多くの
着物買取業者がありますね。
高く買取してくれる可能性は次の順になります。
- 着物専門の買取業者・買取店(呉服店含む)
- 着物レンタル店が行っている買取
- 着物も扱うリサイクル店
- 一般的な何でも買取ってくれるリサイクル店
まずは、売りたい着物をチェックして、
自分に合うお店を見つけましょう。
まとめ
この記事では、
タンスの奥にしまっていることが多い
「古い着物」の買取り相場について
紹介しました。
簡単にまとめてみました。
- 着物の買取相場は状態が良いもので数千円~数万円
- ブランド品、有名作家物、伝統工芸品は高値買取
- 難あり着物は安値、買取不可の場合も多い
- 大島紬、結城紬の着物や反物や物によっては
万単位の買取が期待できる(証紙付) - 反物は正絹で数千円~1、2万円
- 匁(もんめ)の数が多い反物(重い反物)は高値
- 反物の査定・買取価格は業者によりかなりの幅がある
- 帯の反物は仕立て上がりの中古の帯より
高値で売れる傾向がある - 一般的な帯の買取相場は6000~8000円
- 西陣織、博多織の帯(証紙付)は人気がある
- 特徴ある柄の帯はリユースで購入する人が多い
- 男物の着物も「着物専門買取業者」で
買取ってもらえることが多い - 高値で買取してくれる可能性が高いのは
「着物専門の買取業者・買取店」
女性用着物だけでなく、
反物も帯も男着物も種類や
状態によりますが
数千円~の買取が可能です。
保管状態に気をつけ、
経年の汚れがつく前に、
「早めに売って処分」をおすすめします。
着ない着物は誰かの必要な着物に
しましょうね。